相続戸籍入門!除籍謄本の重要性と取得方法を徹底解説
はじめに
相続手続きには様々な書類が必要となります。被相続人の戸籍謄本や除籍謄本は、相続人を確定するための重要な証拠書類です。本記事では、相続手続きにおける戸籍と除籍の役割や取得方法、注意点などについて詳しく解説します。
戸籍とは
戸籍とは、国民の出生、婚姻、死亡などの身分関係を公に証明する重要な公文書です。相続手続きにおいて、戸籍謄本は被相続人の死亡を確認し、法定相続人を特定するために欠かせません。
必要な戸籍謄本
相続手続きでは、以下の戸籍謄本が必要となります。
- 被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本
- 相続人全員の現在の戸籍謄本
- 代襲相続の場合は被代襲者の戸籍謄本
- 兄弟姉妹が相続人の場合は被相続人の両親の戸籍謄本
戸籍謄本の取得方法
戸籍謄本は、本籍地の市区町村役場の窓口または郵送で取得できます。取得にあたっては、戸籍に記載されている人や配偶者、直系血族であることが条件となります。手数料は450円から750円程度です。
2024年3月1日から広域交付制度が導入されたため、最寄りの市区町村役場で手続きができるようになり、大変便利になりました。ただし、取得できる人に制限があるため注意が必要です。
戸籍謄本の有効期限
戸籍謄本の有効期限は提出先によって異なります。相続登記の際は古い戸籍でも問題ありませんが、金融機関への提出では発行から3ヶ月~6ヶ月以内のものが求められる場合があります。事前に提出先の要件を確認し、適切な戸籍を準備することが重要です。
除籍とは
除籍とは、戸籍から全ての人が抜けた状態のことを指します。被相続人の出生から死亡までの経緯を確認するためには、除籍謄本の取得が不可欠です。
除籍謄本の役割
除籍謄本は以下の役割を果たします。
- 戸籍から誰もいなくなった状態を証明する
- 結婚や養子縁組で別の戸籍に移った相続人を確認できる
- 被相続人の出生から死亡までの全ての経緯を確認できる
除籍謄本の取得方法
除籍謄本は、被相続人の本籍地の市区町村役場で直接窓口で取得するか、郵送で取り寄せることができます。取得できるのは本人、直系尊属、直系卑属が基本ですが、正当な理由があれば他の親族も取得可能です。手数料は750円程度です。
除籍謄本の保存期間
除籍謄本の保存期間は150年ですが、それ以前のものは破棄されている可能性があります。古い除籍謄本は手書きであることが多く、読み解くのが難しい場合があります。そのような場合は専門家に確認するのがよいでしょう。
改製原戸籍とは
戸籍の様式が変更された際、新しい様式に書き換えられる前の戸籍を「改製原戸籍」または「原戸籍」と呼びます。書き換えの際に「死亡」「離婚」などの除籍事項が省略されることがあるため、重要な情報が失われる可能性があります。
改製原戸籍謄本の役割
- 戸籍の書き換え前の情報を確認できる
- 除籍事項など、新しい戸籍に記載されていない情報を得られる
改製原戸籍謄本の取得方法
改製原戸籍謄本は本籍地の市区町村役場で取得できます。必要に応じて、他の戸籍謄本と合わせて請求する必要があります。
専門家に依頼するメリット
相続手続きは複雑で、漏れがあると大きなトラブルにつながる可能性があります。そのため、専門家に依頼するメリットは大きいでしょう。
専門家に依頼するメリット
- 必要な戸籍謄本の種類や取得方法を熟知している
- 古い戸籍の解読が可能
- 戸籍の内容を正しく理解し、適切な相続手続きができる
- 手間や時間を節約できる
費用面でのデメリット
一方で、専門家に依頼すると手数料以外に費用がかかるというデメリットもあります。個人で手続きを行えば費用を抑えられますが、専門知識が必要となるため注意が必要です。
まとめ
相続手続きでは、被相続人の戸籍謄本や除籍謄本、場合によっては改製原戸籍謄本の取得が欠かせません。これらの書類は相続人を特定し、適切な手続きを行うために必須の証拠書類です。一方で、古い書類の解読や必要な書類の見極めが難しい場合があります。そのような場合は、専門家に依頼することで手間が省けますが費用がかかるというデメリットもあります。相続手続きは重要な手続きですので、早期から準備を進め、必要に応じて専門家に相談することをおすすめします。
よくある質問
Q1.相続手続きに必要な戸籍謄本とは何ですか?
A1.戸籍謄本は、被相続人の死亡を確認し、法定相続人を特定するための重要な証拠書類です。必要な戸籍謄本としては、被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本、相続人全員の現在の戸籍謄本、代襲相続の場合は被代襲者の戸籍謄本、兄弟姉妹が相続人の場合は被相続人の両親の戸籍謄本などがあります。
Q2.除籍謄本の役割とは何ですか?
A2.除籍謄本は、戸籍から全ての人が抜けた状態を証明する書類です。除籍謄本には、被相続人の出生から死亡までの経緯を確認できる情報が記載されており、相続手続きにおいて重要な役割を果たします。
Q3.改製原戸籍とはどのようなものですか?
A3.戸籍の様式が変更された際、新しい様式に書き換えられる前の戸籍を「改製原戸籍」または「原戸籍」と呼びます。書き換えの際に「死亡」「離婚」などの除籍事項が省略されることがあるため、改製原戸籍謄本を取得することで、新しい戸籍に記載されていない重要な情報を得ることができます。
Q4.専門家に依頼するメリットとデメリットは何ですか?
A4.専門家に依頼するメリットは、必要な戸籍謄本の種類や取得方法、古い戸籍の解読、適切な相続手続きの実施など、専門的な知識を活かせることです。一方で、手数料以外に費用がかかるというデメリットもあります。個人で手続きを行えば費用を抑えられますが、専門知識が必要となるため注意が必要です。
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