【専門家解説】預金の相続手続きを行政書士に依頼する費用と流れ|自分でできる方法も
はじめに
相続手続きは生前から準備が重要視されていますが、亡くなった後に行う手続きも欠かせません。預金の名義変更や不動産の登記、遺産分割など、様々な手続きが必要になります。専門家に依頼すれば確実に手続きを進められますが、費用がかさむため自分で対応する人も多くいます。本記事では、預金の相続手続きに焦点を当て、行政書士に依頼する場合の費用や流れについて解説します。
行政書士に依頼する際の費用
行政書士は、相続手続きのプロフェッショナルとして預金の名義変更などを代行してくれます。依頼する際の費用相場を見ていきましょう。
預金口座の解約・名義変更の費用
行政書士に預金口座の解約や名義変更を依頼する場合、1金融機関あたり2万円~3万円程度の費用がかかります。金融機関が遠方にある場合は別途交通費が必要になることもあります。また、相続人が複数いる場合は、一人増えるごとに手数料が上乗せされることがあります。
預金口座の相続手続きは、書類の準備や金融機関への問い合わせなど、手間がかかる作業です。行政書士に依頼すれば、そうした手続きを代行してもらえるため、自分で対応するよりも費用は高くなりますが、時間とストレスを軽減できます。
相続財産調査・遺産目録作成の費用
相続財産を正確に把握するため、行政書士に財産調査と遺産目録の作成を依頼することもできます。この場合の費用は、一般的に3万円前後とされています。
自分で財産を調べるのは大変な作業です。行政書士なら、預金残高の照会や不動産の確認など、効率的に調査を行ってくれます。遺漏なく財産を把握できるため、後々トラブルになるリスクを軽減できます。
遺産分割協議書作成の費用
相続人が複数いる場合、遺産分割協議が必要になります。この際、行政書士に遺産分割協議書の作成を依頼すると、概ね3万円程度の費用がかかります。
遺産分割協議書は、遺産の分け方を正式に決める重要な書類です。行政書士に作成を任せれば、法的に問題のない内容になるため安心です。自分で作成するリスクを考えれば、行政書士に依頼する方が賢明といえるでしょう。
行政書士による預金相続手続きの流れ
行政書士に預金の相続手続きを依頼する場合、一般的にはどのような流れになるのでしょうか。
事前準備
行政書士に相続手続きを依頼する前に、次の書類を用意する必要があります。
- 亡くなった方の除籍抄本
- 相続人の戸籍全部事項証明書
- 相続財産明細書(預金通帳のコピーなど)
これらの書類があれば、行政書士が円滑に手続きを進められます。事前に書類を揃えておくことで、手続きの進行が早まります。
手続きの依頼と委任契約
必要書類を揃えたら、行政書士事務所に出向き、手続きの依頼と委任契約を行います。この際、依頼内容と費用について確認します。通常は預金口座の解約や名義変更、遺産分割協議書の作成なども依頼します。
行政書士に預金の相続手続きを依頼する最大のメリットは、自分で面倒な手続きをしなくて済むことです。行政書士が代わりに金融機関へ書類を提出したり、相続人間の調整を行ったりします。
手続きの進行
契約後は、行政書士が本格的に手続きを進めていきます。具体的には以下のような流れとなります。
- 預金残高や遺産の確認
- 遺産分割協議書の作成
- 金融機関への書類提出と名義変更手続き
- 遺産分割後の預金振込み
行政書士は定期的に進捗状況を報告してくれるので、手続きの途中経過が分かります。疑問点があれば都度相談できるため、安心して任せられます。
自分で預金の相続手続きをする場合
費用を抑えたい場合は、預金の相続手続きを自分で行うこともできます。ただし、手順を誤ると手続きが滞るリスクがあるため、注意が必要です。
自分で手続きをする際の注意点
自分で預金の相続手続きを行う場合、以下の点に気をつける必要があります。
- 必要書類を漏れなく揃える
- 手続きの期限に注意する
- 法的知識のある相続人に相談する
特に、相続人間でトラブルがある場合は、自分で手続きを行うリスクが高くなります。このような場合は、専門家に相談するのが賢明でしょう。
費用を抑えるコツ
預金の相続手続きを自分で進める際、費用を抑えるためのコツをいくつか紹介します。
- 郵送で書類のやり取りをする
- 戸籍謄本は自治体の窓口で取得する
- 相続人で役割分担をする
公的機関発行の書類は有料ですが、それ以外の費用をできるだけ押さえることで、コストを抑えられます。ただし、専門知識が足りない分、手続きに時間がかかる可能性もあります。
司法書士に依頼する場合の費用
預金の相続手続きだけでなく、不動産の登記など包括的な依頼をしたい場合は、司法書士に相談するのがよいでしょう。
不動産の相続登記費用
司法書士に不動産の相続登記を依頼する場合、1件あたり10万円前後の費用がかかります。これは、司法書士が法務局に登記申請を行う手数料や報酬が含まれた金額です。
不動産の名義を確実に引き継ぐためには、専門家による正式な手続きが欠かせません。自分で登記を行うと手順を間違えるリスクがあり、ときには二重登記のトラブルにも発展しかねません。そうしたリスクを避けるため、できれば司法書士に依頼するのが無難です。
預金の相続手続き費用
預金の相続手続きのみを依頼する場合、司法書士の報酬は1金融機関あたり3万円前後が目安です。司法書士は、全ての相続手続きを包括的に受け付けている専門家です。
司法書士と行政書士に依頼する場合の大きな違いは、依頼範囲の違いにあります。行政書士は預金の相続手続きなどに特化していますが、司法書士なら不動産の登記から遺産分割までを一括して任せられます。報酬は高くなりますが、相続に関する全ての手続きを専門家に委ねられるメリットがあります。
まとめ
預金の相続手続きでは、行政書士に依頼するか自分で行うかを選択できます。行政書士に依頼すれば、預金口座の解約・名義変更から遺産分割協議書の作成まで、手続きを円滑に進められます。費用は業務内容によって異なりますが、概ね2万円程度から発生します。一方、自分で手続きを進める場合は費用を抑えられますが、手間と時間がかかります。
司法書士に相続手続きを依頼すれば、不動産の登記なども一括して対応できます。ただし、費用は行政書士に比べて高額になるでしょう。自身の事情に合わせて、専門家の選択やサポートの範囲を検討する必要があります。相続手続きは手間がかかるものの、円滑に進めることで将来のトラブルを防げます。十分な準備と相談を重ね、状況に合った方法を選びましょう。
よくある質問
Q1.行政書士に預金の相続手続きを依頼する際の費用はどのくらいか?
A1.行政書士に預金口座の解約や名義変更を依頼する場合、1金融機関あたり2万円~3万円程度の費用がかかります。相続人が複数いる場合は、一人増えるごとに手数料が上乗せされることもあります。また、相続財産調査や遺産分割協議書の作成を依頼した場合、それぞれ3万円前後の費用が別途かかります。
Q2.自分で預金の相続手続きを行う場合の注意点は何か?
A2.自分で預金の相続手続きを行う場合は、必要書類を漏れなく揃えること、期限に注意すること、法的知識のある相続人に相談することが重要です。特に、相続人間でトラブルがある場合は、専門家に相談するのが賢明です。
Q3.司法書士に預金の相続手続きを依頼する場合の費用はどのくらいか?
A3.司法書士に預金の相続手続きのみを依頼する場合、1金融機関あたり3万円前後が目安です。一方、不動産の登記など、相続に関する全ての手続きを司法書士に委ねる場合、報酬は高額になりますが、一括して対応できるメリットがあります。
Q4.預金の相続手続きを自分で進める際のコツは何か?
A4.預金の相続手続きを自分で進める際のコツは、書類の郵送やコピーで対応すること、戸籍謄本は自治体の窓口で取得すること、相続人で役割分担をすることです。これらにより、費用を抑えられますが、専門知識の不足から手続きに時間がかかる可能性があります。
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